ニチコン株式会社
代表取締役会長 武田 一平
京都市中京区烏丸通御池上る
TEL.075-231-8461 FAX.075-256-4158
問合せ先:NECSTプロジェクト 統括
取締役 山口 忠博
まえがき |
ニチコン株式会社は、太陽光発電、水力発電による再生可能エネルギーを蓄電し、電気自動車(EV)への充電と施設の照明、空調電力を供給する「創エネ」&「蓄エネ」型エネルギーマネージメントシステムを山梨県米倉山メガソーラーのPR施設(「ゆめソーラー館やまなし」)に設置し、運転を開始します。
当社は、本社ビル屋上に自社製電気二重層コンデンサを用いた蓄電型太陽光発電システムを設置し、また、風力発電の大きく変動する発電量をリチウムイオン電池に蓄電することによって平準化する系統連系円滑化蓄電システムなどの開発に取り組んで参りました。これらのテクノロジーを基に、太陽光発電、リチウムイオン電池、急速充電器をオールインワンでまとめたもので、これまで培ってきたバッテリーマネジメント技術、電気二重層コンデンサ(EDLC)技術、そして系統連系パワーエレクトロニクス技術の融合により更なる高性能を実現したものです。同様のシステムは名神高速道路吹田SAのEV用急速充電システムなどで、納入実績を重ねております。
開発背景 |
昨年の東日本大震災以後、日本の電力事情は一変し、電力不足対応と再生可能エネルギーの一層の導入が喫緊の課題となっています。そうしたなか、山梨県の米倉山メガソーラーが建設され、そのPR施設に再生可能エネルギーのみで自立運転できる電源システムを導入する計画が立案され、当社が培った技術と実績をもとに、そのニーズに応えるために世界初の試みとして、開発に取り組みました。
当社は、三菱自動車工業株式会社様のEV「i-MiEV」に車載充電器一体型DC-DCコンバータの供給を行っており、また、日産自動車株式会社様のEV「リーフ」にも車載充電器を供給しています。車載充電器の応用として世界最小、最軽量の超小型急速充電器も量産を開始し、太陽光発電、リチウムイオン電池、急速充電器を組み合わせたシステムは、その技術が評価され2011電設工業展の製品コンクールで環境大臣賞を受賞しました。
今回開発した電源システムの最大の特長は、太陽光発電と水力発電による電力をリチウムイオン電池とEDLCに蓄電し、PR施設とEVへの急速充電器に供給するとともに燃料電池を使用しながら系統電力を可能な限り使用せず、自立運転をすることで、カーボンフリーを目指していることです。
特 長 |
● | 複数の再生可能エネルギーによる発電、蓄電デバイス、燃料電池を組み合わせ、最適制御による安定した電力の供給が可能。 |
● | 蓄電デバイスとしてリチウムイオン電池とEDLCを併用することで、再生可能エネルギーの激しい変動を吸収し、リチウムイオン電池の長寿命化が可能。 |
● | 急速充電器の直流供給方式の採用により総合効率の高効率化を実現。 |
主な仕様 |
出 力 電 圧 | : | DC 50 V – 500 V (急速充電 、CHAdeMO) AC 200V 1 ![]() |
出 力 容 量 | : | 30kW (急速充電) 6kVA (館内電力) 6.8kW(水素発生器) |
入 力 容 量 | : | 20kW (太陽光発電) 1.5kW(水力発電) 0.75kW(燃料電池) |
蓄 電 容 量 | : | 32kWh (リチウムイオン電池) 3MJ(EDLC) |
外 形 寸 法 | : | 3130 mm (W) x 850 mm (D) x 2300 mm (H) エネルギーマネージメント装置、蓄電装置、EV用充電器(スタンド除く) |
生 産 工 場 | : | ニチコン草津株式会社 滋賀県草津市矢倉2丁目3番1号 (ISO9001、ISO14001認証取得) |
ニチコン株式会社概要
所在地 | : | 京都市中京区烏丸通御池上る |
代表者 | : | 代表取締役会長 武田 一平 |
設立年月日 | : | 1950年8月1日 |
資本金 | : | 14,286百万円 (2011年3月31日現在) |
従業員数 | : | 8,219名 (2011年3月31日現在 連結) |
事業内容 | : | 電子機器用・機器用・電力用各種コンデンサ、機能モジュール、 正特性サーミスタ、スイッチング電源、コンデンサ応用関連機器等の製造販売 |
売上高 | : | 105,914百万円 (2011年3月期 連結) |

山梨県米倉山メガソーラーPR施設に設置の
「創エネ」&「蓄エネ」型エネルギーマネージメントシステム
以 上