太陽電池とEV・PHVと蓄電池をつなぐ世界初の蓄電システム「トライブリッド蓄電システムTM」を今春発売~クルマは太陽光で走らせる時代へ~

ニチコン株式会社
代表取締役会長 武田 一平
京都市中京区烏丸通御池上る
TEL.075-231-8461 FAX.075-256-4158
問合せ先:上席執行役員NECST事業本部長
野口 直人


・当社の家庭用蓄電システムや環境関連事業のこれまでの取り組みと成果


ニチコン株式会社は2012年に家庭用蓄電システムを業界に先駆けて開発、導入して以来、家庭用蓄電システムのリーディングカンパニーとして累計約5万台を生産、販売してきました。一方、EV(電気自動車)の普及を促進するため、2009年には、量産EV第一号である三菱自動車工業株式会社様のi-MiEVに車載用充電器を供給、さらに充電インフラ構築のためEV/PHV用急速充電器の量産を同年に開始しています。また、2012年には世界で初めてV2Hシステムを開発・導入し、EV・PHVと家庭を繋ぐことを可能にしました。


・市場概況と顧客・市場の変化や将来の姿

太陽光発電の売電価格は年々低下傾向にあり、今後は太陽光発電を自家消費するニーズが徐々に高まるとみられています。特に、2019年に固定価格買取制度(FIT)が10年目を迎え全国で多くのお客さまが太陽光でつくった電気を売電する生活から、蓄電システムを加えて自家消費する生活へシフトすることが期待されています。また、自動車もこれまでのガソリンエンジンで動くクルマから電気で動くEVへの移行が急速に進むと予想されます。


<開発の背景>

ニチコンは太陽光発電の最大活用による再生可能エネルギーの普及促進を目指して、お客さまの家庭の太陽光発電を自家消費できるだけでなく、EVにも充電できるトライブリッド蓄電システム™を本年6月に販売開始します。トライブリッド蓄電システム™は太陽電池と蓄電池とEV・PHVの内蔵電池と蓄電池をDCのまま効率よく連携させ、さまざまな利用シーンに合わせて活用いただけるトータルエネルギーシステムです。
(※2018年2月 ニチコン調べ)


<商品の特長>

①「いつも」の街乗りは、太陽光発電で
毎日の通勤やお買い物にEVを使っている方なら、昼間に太陽光で発電した電気を蓄電池にためておき、夜間にEVに電力移動(エレムーブ™※1)することで毎日のドライブは自家製電気だけでまかなえます。
※1:エレムーブ™
蓄電池に充電した電力をEVに移動したり、逆にEVに充電されている電力を蓄電池に移動したりすること。

エレムーブ™で自家製電気を上手にやりくり。電気は自給自足へ。


②「もしも」の停電時も、電気を使えるから安心
停電時も蓄電システムがあれば、夜間でも昼間に太陽光で発電し蓄えた電気を使えます。しかもトライブリッド蓄電システムならEVに蓄えた電気も使うことができるので、長期間の停電でも安心です。


③お客さまの暮らしに「ずっと」寄り添う
トライブリッド蓄電システムは、ご家族が増えて電力需要が大きくなったら蓄電池を増設したり、また、将来EVを購入したらV2Hスタンドを追加購入するなどお客さまの暮らしに合わせてシステムの構成を柔軟に変えることができます。


④つくった電気を「ムダなく」使える
太陽電池EVの内蔵電池と蓄電池をDCのまま接続しているので変換ロスがなく、高効率での運用が可能となり、電気の自家消費時代にぴったりの蓄電システムです。


⑤タッチパネル式室内リモコンで「らくらく」操作
様々な運転モードを室内リモコンで統合管理し、太陽電池の発電量、蓄電池やEVへの充放電量や「エレムーブ™」などが一目で確認できるほか、過去の実績やメンテナンスも画面でわかる簡単リモコンです。ネットワークに接続すれば、24時間365日、常に蓄電システムの安心を見守ります。また、出力制御や将来始まるVPP(バーチャルパワープラント)など外部制御やHEMS無しでの対応も可能です。


⑥優れた経済性
太陽光発電を家庭でお使いいただくだけでなく、EVを組み合わせることで、毎日のエネルギーコストを下げることができます。


毎日のクルマのエネルギーコストは0円に。


<システム構成>

①トライブリッドパワコン®
ESS-T1(タイプ1)は太陽電池、蓄電池、EVを統合制御。それぞれの充放電動作をDC接続のまま高効率に行えます。ESS-T2(タイプ2)は、蓄電池、EVを統合制御します。

トライブリッドパワコン



②蓄電池ユニット
お求めやすい電池容量4kWh、ライフステージの変化に合わせて増設し、合計8kWhに
拡張可能。

蓄電池ユニット



③V2Hスタンド
系統電力からだけでなく、太陽電池や蓄電池からEVへの倍速充電が可能。また、通常時、太陽光発電や割安な深夜電力をEVに充電し、EVに蓄えた電気を走行に使用するだけでなく、家庭に給電することで、家計の節約につなげることもできます。停電時には、EVから家庭に電気の供給も行えるので、災害時のバックアップ電源としても活用でき、安心です。次世代パワー半導体SiC *1 を用いたパワーモジュール*2 の採用によりスリム化を実現。

*1:シリコンカーバイド(炭化ケイ素)。
次世代パワー半導体として注目されるデバイスのひとつ。

*2 : NEDOプロジェクト「クリーンデバイス社会実装推進事業/次世代半導体を用いた超小型電力変換モジュールの多用途社会実装(2015~2016年度)にて開発。

V2Hスタンド


④室内リモコン
5インチカラー液晶タッチパネルで簡単操作。室内リモコンを標準装備。

室内リモコン


<システム構成 設置場所のイメージ図>

システム構成 設置場所のイメージ図



<こんな方にお勧め>

トライブリッド蓄電システム™は、これから家を新築する方、太陽光発電を始める方、10年間の固定価格買取制度(FIT)が終了される方、太陽光発電歴がまだ短い方など、タイプ1とタイプ2が選べて色々なユーザーに柔軟に対応できるシステムです。


暮らしに合わせて追加できるトライブリッド蓄電システム™。


<発売開始時期>

2018年6月


<希望小売価格>


<仕様>

①トライブリッドパワコン


②蓄電池ユニット


③V2Hスタンド


*対応予定車種:
日産自動車株式会社様 リーフ、e-NV200
三菱自動車工業株式会社様 MiEVシリーズ、アウトランダーPHEV


ニチコン株式会社 概要

所在地京都市中京区烏丸通御池上る
代表者代表取締役会長 武田 一平
設立年月日1950年8月1日
資本金14,286百万円(2017年3月31日現在)
従業員数5,183名(2017年3月31日現在 連結)
事業内容アルミ電解コンデンサ、フィルムコンデンサ、
正特性サーミスタ“ポジアール®”、家庭用蓄電システム、
V2Hシステム、EV・PHV用急速充電器、
公共・産業用蓄電システム、スイッチング電源、
機能モジュール、医療用加速器電源、
学術研究用加速器電源、
瞬低・停電補償装置など
売上高100,401百万円(2017年3月期 連結)


以 上

一覧に戻る