人材の育成

教育研修制度

当社グループでは、価値ある製品の創造による企業価値の最大化のために、誠心誠意をもって「考働」できる人材の育成・成長支援を目指して「階層別研修」「職能別研修」「コンプライアンス研修」「競争法研修」「エチケット・マナー研修」などの各種研修をオンラインも活用し実施しています。

また、「産学連携によるMOT教育」として、経営のわかる技術者、技術の価値がわかる経営者を養成するプログラムを2005年から実施しており、新製品開発につながる成果を挙げています。さらに、QC検定の資格取得や多彩な通信教育講座の受講を奨励するなど、さまざまな側面から従業員の能力向上を図っています。

表彰制度・発明考案報奨制度

毎年、創立記念日に、功績のあった従業員を表彰しています。また、研究開発に携わる従業員の意欲を高めるため、業務上の特許・実用新案・意匠について報奨金を支給する「発明考案報奨制度」を設けており、2020年度の報奨実績は180件でした。さらに、優れた特許・実用新案・意匠については社外の表彰にも申請し、毎年、京都府発明等功労者表彰などにおいても受賞しています。

人権の尊重と人権教育

正しい人権意識を持つことは、当社グループでも大切にしており、2002年に制定した「ニチコングループ行動規範」の中でも、「すべての人の基本的人権および個人の尊厳とプライバシーの尊重」を掲げています。こうした考え方に基づき、入社後の研修では国籍、人種、民族、性別、年齢、宗教、信条、社会的身分、門地、財産、身体的特徴、心身における障がいの有無、妊娠、政治的指向、労働組合への加入または配偶者の有無等による差別を一切行わないこと、いやがらせ、侮辱、言葉による虐待などセクシュアル・ハラスメントやパワー・ハラスメント等の名誉毀損行為による人権侵害などを認めないことなどを確認しています。また、ハラスメントをはじめとする人権侵害を防ぐために、毎週の朝礼時に「行動規範」を読み合わせることで継続的な意識づけを行っています。

多様性(ダイバーシティ)の推進

当社グループでは障がい者、高齢者、女性、外国人をはじめ多様な人材を登用し、個人の能力が最大限に発揮できるよう取り組んでいます。障がい者雇用では、法定雇用率を超える雇用を進めるため、継続的な求人活動を展開し、高齢者雇用については、これまでに積み上げた経験とスキルを会社の成長に活かすことができる定年到達後の再雇用制度を導入しています。

また、女性活躍推進法に基づく行動計画を策定し、女性が十分に能力を発揮し、活躍できる職場環境の整備を図っています。さらに、グローバルな視点から変化をいち早く捉え、的確に対応できる可能性を持った人材として、外国人留学生を積極的に採用しています。

ワークライフバランスの実現

人を活かして人間尊重を基本に、自主性と創造性が発揮できる働きがいのある職場環境をつくり、仕事と生活を両立させ能力を十分発揮できるよう時間外労働の削減に取り組んでいます。また、次世代育成支援対策推進法に基づく行動計画を策定し、母性保護や育児・介護のための短時間勤務体制の充実、男性による育児休業取得の奨励など仕事と両立しやすい環境づくりを推進しています。

さらに、従業員が安心して働けるよう、失効する年次有給休暇を私傷病や家族の看護・介護などによる長期休暇に備えて積み立てられる制度を採用しています。近時においては、時差勤務や在宅勤務制度を導入・活用し、「新しい生活様式」に対応した多様なワークスタイルを取り入れるとともに、病気やケガにより長期間働けない状態が続いた場合に、安心して治療に専念できるよう収入の一部を補償する団体長期障害所得補償保険制度を導入しています。

安全衛生の確保

作業者の安全衛生意識の向上に向け、作業前の安全唱和やKYT(危険予知訓練)で潜在する「危険」を洗い出し注意喚起しているほか、定期的に安全衛生教育を実施しています。

特に、新入社員に対する安全衛生教育では、「安全第一」をスローガンにOJTをはじめとした各職場における安全作業を徹底して教育しています。

さらに、「労働災害・通勤途上災害の発生ゼロを目標に安全指導・教育の徹底」を重点テーマとして各事業所の活動状況を全社で共有し、活動の温度差やばらつきを軽減するほか、本社をはじめ各事業所の問題点を互いに確認するとともに、優れた点は採り入れるようにしています。